オートサロンの報告の続きです。
このカワイイダイハツブースのお嬢様から一転、いきなりムサイおっさんが登場。
「I LOVE YOU~」
と突然声をかけ、抱きついてきたプチポチャマッチョのおじさん。日本人ではなく、ハワイ出身の日系アメリカ人、インテックレーシング代表のローレンス君です。あー、びっくりした。
https://www.intecracing.com/about
会うのは4~5年ぶり。偶然でした。彼は、15年程にシルクロードUSAの看板をあげていました。代理店をさせて欲しいということから始まったお付き合い。
このハチロクをつくった頃はアメリカで日本のドリフトが急激に人気を得始めたころでした。
クルマ造りのセンスがずば抜けていました。流行にも非常に敏感で、世界中の有名チューナーやメーカーともコネクションをもっています。
このクルマはかなり有名になり、全米のメジャー雑誌に掲載されました。
不思議な縁で、シアトルでの学生時代、ルームメイトの日本人が立ち上げたのがINTEC RACING。彼がオーナーを退いた後、現場をまかされていたローレンス君が社長となったわけです。ちなみに奥様は香川県出身で、年に一度は奥様と里帰り。近所のクオーターマイルというショップ様に入り浸っています。
今回の東京オートサロンについては違和感が大きかった。スポーツカー、スーパーカー、シャコタンとは違う方向性を強く感じたわけですが、アメリカ人の彼にはどう見えたか興味がありました。
「ソウデスネエ、確かに変わった。でも、それは日本のマーケットのみ。世界的には、アメリカももちろん、インドネシアやマレーシアといったアジアの国では、日本のチューニングカーが絶大な人気。そして、今、一時期安いコピー品や粗悪品を使ってヒドイ目にあって、学習したユーザー達は、メイドインジャパンの製品が高くても欲しい、そういう状況になってきているネ」
とのことでした。
確かに海外メディアの西洋人も十数年前ならほとんどいなかった。ところがこの数年、会場では見た目は日本人のようでも、違う国の言葉が飛び交っています。
お付き合いのあるKANSAIサービス様のように、ブレることなくチューニングカーを出展され続けているところは頼もしい。以前、ローレンス君を連れて行ったのがもう10年ほど前。時のたつのは速い…
当社も所属するNAPAC様のブース。こういったスター選手の存在は、アフターパーツの盛り上がりには不可欠。
お!やっとみつけたゾ!44Gブース!
本来まったく接点のないはずのドリフトショップ3UPさんと、S660専門店44Gさんが談笑中。縁ってオモシロいものです。
金曜日の初日でしたが、44Gブースはすでに熱気ムンムン、お客さんもムンムンでした。
関西的なイメージが強かった軽自動車のチューニングは、S660の登場で全国的に裾野が大きく広がっているように思います。今回、わずかながらもチューンドKの台数が東京オートサロンで増えていたことは驚きでした。S660のおかげだけでなく、ヨシタクさんのようなアツいチューナーがいるからこそ。
三上さんは当然タービンには目がありません。お取引のあるメーカーさんも数件ハシゴしました。
これがすごく気になったようです。上置きタービンとマニ。今年はドリフトではこれがトレンドになりそうだそうです。
はい、当社ブログでお馴染みキノクニさん。年々ブースが進化しています。超カッコイイ。
前回のYELLOW BULLETジムニーからAUDIに変わっていました。
担当のオキさんはずっと商談中なので、イタズラしてから退散。
ちなみに前回ブログで紹介した、モザイクの例の新商品は、今回展示を見送ったようです。多分、夏用のパーツだから、春まで温存しておくのでしょう。
TOYOTA、TRD、GRはグループとしては最大規模のブースでした。人も多い。
やはりアフター業界としては新型スープラは凄く気になるところ。ただ、価格面を考えても一般的なブームを起こすのは難しいクルマ。
まあ、先代も高級系でしたからね。
これらのクルマがいよいよ旧車世代になるんですね。
これをどう捉えるかは難しいですが、トヨタはOEM生産というものを隠さない方向で進めるということなのかもしれません。
今までならクルマ好きにはバレバレのOEMでも、こんなあからさまなことはしなかった。FT86はそういう意味では巨大なマーケットリサーチだったのかもしれません。
顔面だけ立派で、横から見るとデザイン破綻したセダンが多いトヨタ車にあって、全体のフォルムのバランスが取れているクルマでした。
でも、オシリはちょっと手を抜きすぎ?
ホンダ、無限ブースも大盛況。
たまたま金曜日だったからだとは思うのですが、なんとなくこういったスーパーカーの人だかりが以前より減っているように感じました。
金曜といえど、こんなクルマがあったら一昔前なら人の壁で写真撮るのも一苦労だったような記憶があるのですが… 事前にネットで画像が出回ってしまうからかもしれませんが。、スズキのジムニーブースのほうが恐ろしい人だかりだったような体感です。
ある意味、スーパーカーが身近になったからかもしれません。こんなとんでもないクルマ、ちょっと昔なら手に触れられるような場所には無かったと思います。そして、ノーマルではなく、チューニングやカスタムされています。良い意味で身近になりました。(ワタシは絶対買えませんが…)
す…すごい… 家が展示されているようなものです…
これが一番の驚きでした。ムゲンロボ。ムゲンさんのことだから、設定も凝っていて、恐らくちゃんと変形すればクルマに戻る形状なんでしょう。ベースはどのクルマなんだろう…
個人的にはこのクルマがNo1。リーフのレース車両。こんなスポーツカーがあるなら欲しい!E-POWERはノートに乗って驚愕しました。
ノートE-POWERの100キロくらいまでの加速感は、Z33初期に乗っていたのですが、同じ位のイメージです。このモーターもトルクが高いですが、トルクの発生スピードがエンジンとは段違いのため、特に初速が恐ろしい。
シルビアやスカイラインに長年携わっている3UPさんは、こういうものに否定的だろうと思いきや、真逆、
「ボクもセレナE-POWERが欲しいんです。このユニットはまだ理解できていないですが、可能性も凄いし、乗っても楽しい」
ガラケーからスマホに変わった衝撃。まさにそんな感じのするのがこのE-POWERです。個人的には、リアルな未来像としては、日産のE-POWERとリーフレースカーに感じました。
マツダはデザインがこの最近は凄まじいですね。トヨタが大衆受けするわかりやすい押し出しデザイン、日産がにじみ出る色気、ホンダは家電的なクリーンさ、とすると、マツダは欧州感を日本流にアレンジした天才日本人シェフ的(?)。
広島のメーカーがその歴史で色んな苦難を乗り越え、欧州やアメリカのメーカと提携したり、くっついたり離れたりを繰り返したことで、脱日本したジャパニーズカーという独特なアイデンティティーを会得したように感じます。
おなじみHKSさんのデモカー。この色になる前のオレンジはHKS九州さんで目撃しましたが、相変わらずトンでもない変貌をとげています。
ホッとします… よかった、会場間違ってなかった… (SUVと外車が多すぎたので…)
これらの旧車はいよいよクラシックカーのジャンルに入ります。売れるパーツやチューニング内容も徐々に変わってきました。
今回、不安と希望の両方を感じました。
新ジャンルのSUV、リフトアップ、ジムニーなどが大きく躍進する中で、これまでのメインであったミニバン、スポーツカー、旧車の勢いが落ちてきたのではないかと感じたからです。
でも、偶然再会したローレンス君や色んなメーカーの方々との話をお伺いする中で、世界的にみればそうではなく、日本でもそういったジャンルが下火になったのではなく、新たな選択肢が増えたのだということ。
聞けば、私が見学しなかった土日の来場者数は、過去よりも相当増えていたそうです。クルマ、とりわけチューニングやドレスアップ、というものに対する期待や欲求はむしろ高まっている。そして、受け止める受け皿であるジャンルが、更に広がったということです。
学生時代、留学先のシアトルから夏休みに一時帰国で伊丹空港から奈良県までの高速道路で違和感。ほとんどすべて白のセダンばかり。
あれから25年あまりたち、日本というのはとても魅力あるクルマ文化に成長しました。車種も、色も、チューニングパーツ、ドレスアップパーツも、そしてその愉しみ方やジャンルも、豊富になりました。そして、この2019年の1月、そこにさらに新しい方向性が増えた、そう思えました
専門性と少量多品種、この極端な2つがこれからのキーワードになる、そう実感。
2019年、いよいよ本格始動!エンジンかかってきたゾ!